お客様を買う気にさせる言葉

~ お客様の変化を捉えよう ~
これを言ったらどんなお客様でも買う気になる!そういう魔法の言葉を創り出しましょう。ちょっとオーバーかもしれませんが、より多くのお客様の心を捉える言葉はいつの時代にもあります。お客様に「あぁ、そうだよなぁ」と思ってもらえるセールストークを考えましょう。

時代に合った、お客様を捉える魔法の言葉は常に「お客様」から生まれます。商品を買われるのには必ず理由があるので、お客様から聞いたその購入理由を魔法の言葉に変えていけばよいのです。

例を紹介しましょう。家具屋さんでダイニングテーブルの購入を決めたお客様と配送手続きをしていた店員の会話です。購入のお礼も言い、一連の伝票作成もほぼ終わりかけたタイミングです。
「お客様、参考までに聞かせて下さい、お選びいただいたテーブルのどこが良かったのでしょうか?」と店員が言うと、お客様は答えてくれました。

「あのテーブルの色がさぁ、ウチのフローリングにぴったりなんだ。合う色を探して家具屋めぐりは3軒目なんだぜ。いい加減くたびれたよ」

このお客様の話はもしかしたら『この人だけ』の特殊事情かも知れません。しかし、この質問を一人のお客様だけでなく多くのお客様にしてみましょう。そしてデータを整理します。それぞれの理由をカードに書いて購入されたテーブルの「価格帯・サイズ」などでグループ化できないかを試してみましょう。

データを整理してみた結果、高級なダイニングテーブルでは「どうも床の事を仰るお客様が多いなぁ」と感じられたらテーブル選びは床の色との関係が強いという傾向が見えてきます。

次に同じようなお客様がいらっしゃったら、にっこり微笑みながら一言ささやいてみましょう。「お宅様のフローリングは何色でしょうか?その色に合うテーブルをご案内させて下さい」
おそらく多くのお客様が「YES」と答えて下さるはずです。お客様を買う気にさせる魔法の言葉はこうして生まれていきます。

逆に買わなかった理由を聞く一番のチャンスは「お断り」された直後です。
人は「断るとき」に少なからずプレッシャーを感じています。断った相手の人が「わかりました」と自分の断りを受け入れてくれたら「ほっ」とします。

この時、断ったお客様の心に空白ができ、それが断りの理由・本心を聞き出すベストタイミングです。「どこがダメだったのか教えて頂けますか」と聞くと大抵、正直に理由を仰ってくださいます。申し訳ない気持ちや自分のことを分かって欲しい気持ちからスラスラと本心を喋ってしまいがちです。

このタイミングを逃すと、よほど心が打ち解けないと後から「買わなかった理由」は聞けません。B to Bの商談では「買わなかった理由」が分かれば対策は立てやすいので断られた瞬間を逃さないようにしましょう。

答は全てお客様が持っていらっしゃいます。真摯にその言葉を受け止め商売に活かしていくことがとても大切なことなのです。